Israel Japan | Business Guide | 2023
イ スラエルでは、国土安全保障( HLS )が常に最優先事項となってい ます。自立的防衛の必要性から独自の技術を開発し続けた結果、イ スラエルの防衛・国土安全保障産業は国際競争力のある多様性に満ちた 産業へと成長を遂げ、最も過酷な状況や環境に適した製品を市場に提供 しています。イスラエルは、車両保護や空港・港湾警備分野において最先 端のソリューションを提供し、この重要な市場で世界を牽引するリーダー の一角を担っています。 イスラエル企業は、警報技術、境界警備・侵入検知のソフトウェア、監視・ア クセス制御統合技術の開発に特化しており、約600社の製品が世界中に輸 出されています。2022年時点で、イスラエルには軍事技術系スタートアップ 企業が約41社あります。 グローバルな存在感 イスラエルの企業は、元請けやパートナー企業として、世界中のセキュリテ ィプロジェクトに参画しています。イスラエルのセキュリティサービスやテ クノロジーは、アトランタやアテネオリンピック、アフリカネイションズカッ プ、リオデジャネイロでのパンアメリカン競技大会など、世界中の主要なス ポーツ、エンターテインメント、大規模パブリックイベントの安全確保に貢 献してきました。イスラエルのセキュリティシステムは、バッキンガム宮殿、 バチカン、エッフェル塔など、欧州の主要な文化的シンボルも守っています。 また、ジョン・ F ・ケネディ国際空港(ニューヨーク)、ヒースロー空港(ロ ンドン)、チャンギ空港(シンガポール)など、世界最大のハブ空港や港湾 の安全確保にも採用されています。さらに、イスラエル人はトレーナーとし て、世界各地で最精鋭の警察・テロ対策部隊の訓練をサポートしています。 日本の防衛・国土安全保障 日本の防衛体制の基本は自給自足です。防衛装備品のほとんどが国内で 製造されています。それは、政治的・経済的な理由からです。日本の防衛 産業における主要企業は、毎年数十億ドル規模の納入契約を結び、それ ぞれが軍事・防衛関連製品の製造を部分的に請け負っています。各企業が 仕事を分担することで、調達の「ケーキ」の分け前を確保しているのです。 セキュリティ機器の輸入には、日本の外務省の承認が必要です。 2022年12月、岸田文雄政権は国家安全保障に関する3つの重要文書を閣議 決定しました。これが実現すれば、戦後日本の防衛一辺倒の政策に大きな 転機が訪れることになります。 この3つの文書とは、「国家安全保障戦略」「国家防衛戦略」「防衛力整備 計画」です。これらが一体となって、日本の国家戦略、防衛政策、防衛装備 品の目標規模が策定されます。 日本の防衛政策・戦略の変化が予想される中、日本とイスラエルの関係強 化は相互に有益なものとなるでしょう。 出典:イスラエル輸出国際協力機構、 Invest in Israel (経済省)、 Harvard International Review 、 www . i - hls . com 、米国商務省国際貿易局、 The Diplomat 誌 自国と他国を守る イスラエルでは地政学的リスクから、先進的な防衛・国土安全保障産業が 生まれました。日本のニーズを満たしながら、両国が連携して 国際プロジェクトに取り組むことができます。 Nations and the Pan-American Games in Rio de Janeiro. Israeli security systems protect some of themajor symbols of western civilization, including Buckingham Palace, the Vatican and Eiffel Tower. These systems also secure the largest aviation hubs and seaports in theworld, including JFK (NewYork City), Heathrow (London), and Changi (Singapore) Airports. Furthermore, Israeli trainers support some of the finest police and counter-terror units around the globe. Defense & HLS in Japan The Japanese defense system is based mostly on self- sufficiency. Most of its military arsenal is locally made. The reasons are both political and economic. All major companies in Japan deal partly with military equipment and are granted multi-billion dollar contracts every year. They divide the work among themselves thus ensuring that each company gets its share of the procurement ‘cake’. The import of security equipment is subject to approval by the Japanese Ministry of Foreign Affairs. In December 2022 , Japanese PrimeMinister Kishida Fumio’s cabinet approved three important security documents, which will mark a major turning point in Japan’s post-war policy of maintaining an exclusively defense-oriented policy if realized. These three documents are the National Security Strategy, National Defense Strategy (NDS) and the Defense Buildup Program (DBP). Together, these three documents will shape Japan’s overall strategy, defense policy, and defense acquisition goals. With changes being expected in Japan’s defense policy and strategy, a stronger relationship between the two countries could be mutually beneficial. 59
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